Investigations and Experiments for the Reorganizing Project at Omaehama Seaside in Nishinomiya City
かつて海水浴場としてにぎわった西宮市御前浜は、阪神間に残る貴重な自然海浜のひとつであり、周辺の埋立による環境変化にもかかわらず、現在でも多くの貝類や鳥類が生息し、近隣住民の散策の場となっている。また、国指定史跡の西宮砲台があり、地域の歴史を振り返る上でも重要な場所である。背後の住宅地とは地上から約3mの高さの防潮堤で区切られ、幅が100~150m、長さが500m程度の砂地と草地が入り交じった原っぱ状の空間が海沿いに広がっている。この浜は兵庫県阪神南県民局が整備を進めている「阪神なぎさ回廊」の一部であり、現在、環境整備、利活用、維持管理といった様々な問題について、市民参加型のワークショップなども交えた検討が行われ、ハード、ソフトの両面における総合的な整備計画が策定されつつある。
本報告では、このような御前浜周辺整備計画の策定に関連して、2004年の夏に行った浜辺の利用実態調査と、2005年に行った場所のイメージをめぐる映像上映会の試み、および同年秋に行った海浜浴プログラムによるリラクゼーション効果の測定結果について分析考察する*1。
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