「みんなのたな」の一部を、「やたい」として地下通路内の各所に移動配置し、時には地上にも出して、地下空間に動きを与えると共に、周辺地域と地下空間とを結びつけるプロジェクト。
実施プロセス
phase 1:
「みんなのたな」の一部に車輪を付けて、可動式の「やたい」として利用可能なものにしておく。
phase 2:
「やたい」を利用する「店主」を公募し、当該部分の利用権を与えて日常的な管理を任せる。なお、「店主」は商店街の一員に限らず、「やたい」としての活用を希望する人を、一般に広く募集する。
phase 3:
定期的に、あるいは何らかのイベント時には、「店主」はこの可動部分を定位置から移動させ、「やたい」として活用する。時にはアルバイトを雇うなどして、これを地上の周辺地域でもひっぱってもらい、「みんなのたな」と当該店舗の広報にも役立てる。もちろん、可能であれば実際に屋台として物品販売等を行なっても良い。
(解説)
地下空間の存在は、普段そこを通る必要の無い人々にとっては意識されない。また、地下通路を日常的に利用する人であっても、利用するのは限られた範囲のみであり、その他の場所については、ほとんど利用しないのが通常であると考えられる。
そこで、本提案では通常は定位置に置かれている展示装置としての「みんなのたな」の一部を定期的に移動して地下空間に変化を与えるとともに、これを「やたい」として利用することによって、固定的な商空間を流動的なものとして活性化することを意図している。「みんなのたな」の一部でもある「やたい」を周辺地域に出没させることができれば、地下空間での様々な活動に、より多くの人々を巻き込むことが可能となるであろう。