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2 小規模作業所の背景と現状

小規模作業所とは、地域の障がい者(知的・精神・身体の3障がい)の雇用促進を行なう場で、利用者数が5~13名程度の無認可作業所のことを示す。きょうされん*1の調査(2004年)では、小規模作業所(以下、作業所という。)は、毎年およそ300ヵ所増えつづけ、全国で約6000ヵ所となり、利用者総数は約8万人を超えているとされる。また県内にも380箇所の作業所が存在する(2007.5)。特色としては、重度・重複障がい者を受け入れる柔軟性や自由性がある、利用者が自発性や自主性を発揮しやすい、利用者自らの持ち場や位置が見えやすいので帰属感や参加意識を持ちやすい、などがあげられる。

しかし一方で、生活の場を含めた地域内の認可施設や社会への就労の場は不足しており、工賃の平均は、数千円~1万5千円/月とされ、自立をはばまれている現状がある。

作業の内容としては、パン・ケーキ・小物雑貨の製造販売、木工製品の受注生産、菓子箱折制作、鉢花・花苗の契約販売、花壇への定植作業、庭木の手入れ、公園の清掃、各種印刷、紙すき、竹炭・陶芸などがある(参考文献2)。


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「きょうされん」は、その前身を共同作業所全国連絡会(略称・共作連)として1977年に結成された。結成の目的は、国に対する全国規模での要求運動を展開していくことであり、各地の共同作業所づくり運動の経験を深め合うことにある。