3-2 2003年度教育の実践

3-2-1 プロダクトデザイン学科 実践事例-1 

Fig-26 「大きな夢・小さな夢」

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Fig-26 「大きな夢・小さな夢」

プロダクトデザイン学科4年次学生10名を対象に、「第15回あかりのオブジェ展」において、学生と教員共同による作品制作・展示を実施した。授業科目は、生活デザイン実習IIIである。
「あかりのオブジェ展」とは、岐阜市あかりフェスタ実行委員会主催の公募展である。作品は書類による予備審査を通過後、実習の時間を利用しながら、本審査(7月23日)に向けて5月下旬から本学プロダクトデザイン学科制作工房にて作品制作を開始した。並行してPETボトルも学生各自で収集した。出展作品は、大小リボンのかかった箱をイメージしたライティングオブジェ作品名「大きな夢・小さな夢」である。大型オブジェは使用済みPETボトル2000ccを約600本使用し、外形寸法はW:1500 D:1500 H:1800である。小型オブジェは、同じく500ccを約700本使用し、外形寸法はW:1100 D:1100 H:1500である。(Fig-26)制作終了後、本審査前日に本学から展示会場までチャーターバスを手配し作品を搬入した。作品は、複数のパーツ状態でバス内に積み込み、学生・教員も同乗して展示会場に向かった。到着後、指定された展示スペースにおいて作品を組み立てた。並行して学生数名は会場周辺の使用済みPETボトルを収集に向かった。収集された使用済みPETボトルは、内部を水で洗浄して作品内部に投入した。光源は、屋外用150wハロゲン投光器を大型オブジェ2000ccタイプに6台、小型オブジェ500ccタイプに4台、合計10台使用した。演出効果を高めるためカラーフィルターを投光器前面に装着させ、さらに調光器(フラットライト型式QH-500)によるシーンメモリーの設定を行い演出した。作品展示期間は、本審査当日の2003年7月23日(水)~7月27日(日)である。(Fig-27・Fig-28・Fig-29・Fig-30 ・Fig-31)
残念ながら本審査では入選にとどまったが、会場では入賞・入選した多数の作品を一同に見ることができ、審査員・作品制作者との交流会も開催された。PETボトル収集から作品制作・搬入作業を学生と共同で行い、イベントの感動を共有できたことは、大きな教育効果であったと思われる。



Fig-29 会場付近でもPETボトルの収集を行った

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Fig-29 会場付近でもPETボトルの収集を行った

Fig-27 チャーターバスに積み込み搬入した

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Fig-27 チャーターバスに積み込み搬入した

Fig-28 展示会場にてフレームの組み立て行う

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Fig-28 展示会場にてフレームの組み立て行う




Fig-30 ハロゲン投光器6台と調光器

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Fig-30 ハロゲン投光器6台と調光器

Fig-31 ゼミ学生と作品の前にて記念撮影

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Fig-31 ゼミ学生と作品の前にて記念撮影



3-2-2 プロダクトデザイン学科 実践事例-2

Fig-32 廃材を利用した学生作品KDUギャラリーに展示

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Fig-32 廃材を利用した学生作品KDUギャラリーに展示

昨年と同様にプロダクトデザイン学科3年次学生10名を対象に、再利用のデザイン(選択課題)を実施した。課題内容は、昨年と同条件とした。授業科目は、「生活デザイン実習II」である。 
今年度作品は、「共同研究再利用のデザイン展」として、本学KDUギャラリーにて2004年3月22日(月)~3月26日(金)の期間展示された。今回も学生は昨年と同様に与えられた廃材から発想する小物のアイデアに苦労していたようで、提出日の締め切り時間までモデル制作を行っていた。昨年の結果からももう少し課題の内容、条件を絞り込み、制作過程の時間を十分確保するなどの必要性があると考えられる。しかし、この課題を終了した学生から卒業研究のテーマにつながった数名の学生が現れたのは、今回授業の影響であり教育効果は十分に期待できると思われる。(Fig-32)


3-2-3  共同プロジェクト 実践事例-1

今年度の「共同プロジェクト」では、1年次学生17名を対象として、使用済みPETボトルを用いたライティンオブジェを3グループによる共同で制作・展示した。作品は、第二回「ファンタジアこうべinキャンパススクウェアー」に2003年12月14日(日)~2004年1月9日(金)の期間中展示された。作品は、前回と同様にどれも力作でユニークであった。学生たちは夏から各自で収集したPETボトルを使用してグループで約2週間かけて共同制作した。作品は搬入日の夕刻に会場で点灯された。学生たちは点灯された作品の輝く姿に満足していた。今回は年越しの約1ヶ月にわたる展示期間であった。最終日、作品は解体、リサイクルされ本プロジェクトは無事終了した。後日提出された学生のレポートからは、「PETボトルの収集から作品制作に至るまで共同で作業を行い、作品が点灯された時の感動や達成感、充実感があった」と、概ね前向きな感想であった。
本学近隣での使用済みPETボトルを用いたライティンオブジェのイベント開催は、作品搬入時などにおける参加者の集合、解散が行いやすく、また、参加校と交流の機会や展示作品の補修が簡単にできるなど、近隣地区の参加形態が効果的に機能するプロジェクトであることが、再確認できた。
(Fig-33・Fig-34・Fig-35・Fig-36)


Fig-33「灯華」PETボトル620本使用

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Fig-33「灯華」PETボトル620本使用

Fig-34「Pet de gateau」PETボトル526本使用

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Fig-34「Pet de gateau」PETボトル526本使用




Fig-35「ゆきだるまん」PETボトル1000本使用

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Fig-35「ゆきだるまん」PETボトル約1000本使用

Fig-36  学園都市ユニバードーム会場

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Fig-36 学園都市ユニバードーム会場




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