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報告|REPORT


 まんが・アニメーション教育学確立のための表現技法史の基礎研究

A fundamental research on the history of techniques of expression in Manga and Animation to establish pedagogy in the field


佐々木 果

SASAKI, Minoru
Associate Professor,Department of Media Arts,School of Progressive Arts


大塚 英志

OHTSUKA, Eiji
Professor,Department of Media Arts,School of Progressive Arts


泉 政文

IZUMI, Masafumi
Assitant,Department of Media Arts,School of Progressive Arts




1 研究の目的

 本研究の目的は、まんが・アニメーションの教育学確立のために、その基礎となる表現技法史研究の方法を検討することである。
 専門的な研究が未発達なまんが・アニメーションの分野では、いまだ十分な教育学の検討がなされていないため、この分野で表現活動を行なおうとする者を指導していくにあたっては、教育原論の確立が火急の課題である。本研究は、そのような認識に基づき、教育の前提となる表現技法史の基礎情報の収集・整備に着手するとともに、そのような活動を支える基本的な理念の確立を目指し、さらには教育現場への応用のあり方を検討した。
 そもそも、まんがやアニメーションは、あらかじめ特定の規約によって定義づけられた表現技術ではなく、ただ事実性において確認される歴史的な事象にすぎず、固定化された定義は不可能である。その実態は歴史の中で大きく変化してきており、今後も変わっていく動的な事象である。よって、そのような時代の様相との密接な関わりを具体的にとらえないかぎり、表現技法を研究することはできない。
 そのため、教育学構築の前提としては、まんが・アニメーションの表現史の研究が不可欠であり、その基礎情報の収集・整備が急がれると同時に、それらを歴史的な問題としてとらえるための史観の検討が欠かせない。
 本研究は、以上のような認識に立って、歴史研究環境を構築するための理念の検討と、それを具体化した環境システムの実験運用を行ない、教育の実践への応用を検討した。(文責・佐々木果)


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