4-2.デザインの検討
播州織工房館およびシャツショップの改修において、当初に想定された主要なデザイン課題は、次の通りである。
・播州織工房館
○工芸品の制作販売がおこなえる15程度の作業ブースを設置する。
○ファッションショーなどのイベント用の仮設ステージを設置可能とする。
○西脇市の伝統的地場産業としての播州織の象徴でもある「のこぎり屋根」の工場の雰囲気や力強さを出来る限り保存する。
○工房館自体が播州織の展示場となるよう、産元から提供された播州織の生地を、内部の空間構成や家具等に利用する。
○一般の人々と工房内各ブースの出店者とが、気軽に交流できる場を設ける。
・シャツショップ
○播州織を用いて学生たちがデザインしたシャツ等の展示販売を行うスペースとする。そのための着替えスペース等も設ける。
○民家的な建物の雰囲気やまちなみとの調和を大切にしつつ、若者向けの店舗としての斬新さも同時に表現する。
○建物前の疎水沿いの道路に対してショップの存在をわかり易く示し、道路から建物内部や背後の庭園へと、来訪者が容易にアプローチできるようにする。
○シャツ等の販売だけでなく、人々が散策の途中で立ち寄ることのできる憩いの場も提供する。