2008年度共同研究『アジアンデザイン―文様研究―』では、西アジア起源と言われている文様等の"成り立ち"と"変遷"そして世界中に広がって行った"経緯"について研究を深めてきた。2008年度は本学大学院で学び2003年3月に芸術工学博士の学位を取得したのち帰国し、テヘラン大学アート学部で教鞭を執っているDr.Mojgan Jahanaraにこの研究会参加を要請し、西アジアから世界中に広がり、それぞれの国の文化に出会い、進化し続けている文様の意味について研究会と特別講義を行った。
2010年度設立をめざし準備を進めているアジアンデザインの研究所準備室のメンバー構成は、まず本学内の教員でスタートし、在学中の大学院生や本大学院で広義のアジアンデザインを研究テーマに掲げ、学位を取得した学生をも積極的に取り込む一方で、学外の専門家や世界の研究者とも共同で行う調査や研究会、シンポジウムの開催、特別講義等々で、多くの人々に関心を持って貰いたいと考えている。
アジアンデザイン研究所準備委員会スタート企画と位置づけた特別講義は、テヘラン大学アート学部の助教授であり、イスラミックパターンの研究者であるDr.Mojgan Jahanaraを指名し大学院主催の特別講義の場を設定した。
当日の出席者は神戸大学留学生センターの瀬川郁子教授をはじめ、本大学院生、学部生そして本学教員など60名ほどの参加者を迎えて積極的な質疑応答を交え、有意義な時間を共有することが出来たので、内容の一部を紹介するために彼女が用意したレジュメと元大学院助手早川紀朱氏の翻訳ををもって報告とする。