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図0-3-1 レッチワースのモデルとなったイギリスの中世からつづく田園集落「カージー」(写真:齊木、2006)

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図0-3-1 レッチワースのモデルとなったイギリスの中世からつづく田園集落「カージー」(写真:齊木、2006)


図0-3-2 「ガーデンシティ舞多聞」実践のための3つの課題

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図0-3-2 「ガーデンシティ舞多聞」実践のための3つの課題


図0-3-3 「ガーデンシティ舞多聞」みついけプロジェクト完成予想図(CG:ヒメネス ベルデホ・ホアン ラモン、2004)

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図0-3-3 「ガーデンシティ舞多聞」みついけプロジェクト完成予想図(CG:ヒメネス ベルデホ・ホアン ラモン、2004)


図0-3-4 「ガーデンシティ舞多聞」第1回公開講座の風景(写真:齊木研究室、2003)

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図0-3-4 「ガーデンシティ舞多聞」第1回公開講座の風景(写真:齊木研究室、2003)


図0-3-5 「ガーデンシティ舞多聞」第1回現地ワークショップの風景(写真:齊木研究室、2003)

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図0-3-5 「ガーデンシティ舞多聞」第1回現地ワークショップの風景(写真:齊木研究室、2003)

0-3 研究の経緯

本稿は、2001年から神戸芸術工科大学が都市再生機構の事業協力者としてサポートしている「ガーデンシティ舞多聞」の実践に関する研究報告である。実践内容は、2004年度から継続的に神戸芸術工科大学紀要に発表し、昨年度までに、「田園都市思想」「レッチワースガーデンシティ」から「新・田園都市国際会議2001」、そして、「みついけプロジェクト」「みついけ南プロジェクト」の「スペースデザイン」「コミュニティデザイン」「エリアマネジメント」の実践内容について言及した。

0-3-1 「田園都市思想」「レッチワース」「新・田園都市国際会議2001」

19世紀末の産業革命末期のイギリスで誕生した「田園都市思想」と最初の実践例「レッチワースガーデンシティ」、それらの歴史的経験に着目した「新・田園都市国際会議2001」と成果物の「新・田園都市構想」について解説。(図0-3-1)

0-3-2 「ガーデンシティ舞多聞」実践のための3つの課題

「新・田園都市構想」と、2002年に都市機構が提言した「新・郊外居住宣言」の内容を集約し、「ガーデンシティ舞多聞」実践のための3つ課題、1.住む人が誇りを持てる魅力のある「スペースデザイン」、2.住まう人々が居住環境に関する価値観を共有できる「コミュニティづくり」、3.魅力ある空間デザインと住まう人々の暮らしを持続・向上させるための「エリアマネジメント」、としてまとめた。(図0-3-2)

(1)住む人が誇りを持てる魅力のある「スペースデザイン」

神戸市内の伝統的な集落・民家のサーベイ、計画地(旧舞子ゴルフ場)の現地調査(植生・地形・水系)といったフィールドワークを行い、さらに東アジアの伝統的な風水の環境観に基づいた、土地改変の少ない造成計画、斜面緑地や溜め池の保全、地形に沿った道路計画、里山を生かした公園計画、多様な敷地条件・面積を持つ宅地計画、敷地と一体化した住宅計画、近隣商業施設斜面緑地の保全・活用モデルの提案、さらに、セットバックによる民地内歩道、一般定期借地権制度の活用、を実践した。(図0-3-3)

(2)住まう人々が居住環境に関する価値観を共有できる「コミュニティデザイン」

居住希望者獲得を目指したアンケート実施と「舞多聞倶楽部」結成、居住希望者間の価値観の共有を目指した大学公開講座とワークショップの開催、住民間の結びつきを目指した「向こう三軒両隣」のグループ単位での募集方式採用、ワークショップによる入居前のルール(建築・緑地協定、ガイドライン)づくり、ルールづくりと住まいづくりの一体化を目指した住宅基本構想プラン提案のための個別ヒアリング、を実践した。(図0-3-4、0-3-5)

(3)魅力ある空間デザインと住まう人々の暮らしを持続させるための「エリアマネジメント」

マネジメントを担う役員会の結成、役員会主催の住民ミーティング、ルールの運用、住民主体の共有財産(公園、緑地)管理、マネジメントを支えるサポート体制(建築、住み替え、まちづくり、緑化・緑地管理、ワークショップ)構築、インターネットを駆使したコミュニティネットウェア、マネジメントの拠点づくり(舞多聞まちづくり館)、を実践した。

本年度は、みついけプロジェクトとみついけ南プロジェクトの、「住まいづくり」、「エリアマネジメント」、「グリーンネットワーク」、両プロジェクト連携の「緑地管理ワークショップ」、みついけプロジェクトのグッドデザイン受賞、「ガーデンシティ舞多聞」ホームページのリニューアル、そして、てらいけプロジェクトの、「スペースデザイン」、入居希望者獲得を目指した「アンケート調査」、について言及する。


 

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