8-1 第6回協議会と最終案の概要
第6回協議会は10月23日に開催され、「三木鉄道跡地等利用基本計画」の最終確認を行なった。この協議会でまとめる計画案に示された個々の整備案については、具体的な事業計画の段階で維持管理費用を含めたコストについてさらに検討が必要であり、今後の各地区での意見交換会等を通して、地元の理解を得ながら進めてゆかねばならない。また、この基本計画において整備するとされた施設をうまく活用するには、各施設の運用方法をどうしていくのかといった、ソフト面に関する検討が必要である。そのような前提条件について了解し、細かな部分の修正については事務局と会長に一任してもらうこととして、最終計画案の承認を得た。
以下に、協議会としてとりまとめた「三木鉄道跡地等利用基本計画」の内容を紹介する*3。計画は、[三木駅周辺エリア]と[軌道敷エリア]の二つに分かれている。
[三木駅周辺エリア]
このエリアは約7,000m2の広さがあり、周辺地域の拠点として「交通網の再構築」、「歴史の保存」、「交流と活気」を一体的に醸成するための整備を行なう。主な整備項目は、下記の通りである。
・新たなバス路線の結節点とするための施設の整備
・三木駅舎等の保存(移設・改築を含む)
・地域交流施設と地産地消基地の整備
・避難地および防災施設の整備(他施設の兼用利用を含む)
[軌道敷エリア]
三木駅構内から加古川市境界までの約5kmに及ぶ細長いエリアで、線路の原形を部分的に残した特色ある遊歩道として整備する。線路跡は、沿線の状況によって原形保存が可能な場所と、盛土撤去を含む旧踏切との交差部の改善が必要な場所とがあり、それぞれの場所の状況に応じて5種類の整備手法を使い分けた変化のあるものとする。また、5つある駅舎のうち大正時代からの建築物である別所駅と石野駅については、歴史的建造物として保存活用する。